下町の顔 | FACE |
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3.下町は玄関がオープン ★それでは質問をがらりと変えまして、下町の良さはどのように感じられますか? 飾らないというところですかね。署名運動をしていると良くわかるんですよね。銀座でやっても人々はほとんど興味を示さないですよ。下町でやると違うんですね。他人事とは思えないと言って署名してくれる人が多いですね。住民同士も気軽に挨拶したり。余所行き顔にはならなくていいところですね。下町は玄関がオープンという感じで好きですね。 ★メディアで透さんを見ていると沈着冷静に見えますが、子供の頃からそうでしたか? 学級委員はやったことはありますが、生徒会長に立候補して落ちたことがありますね(笑)。 どっちかと言えばおとなしい部類にはいりますね。まあでも、人を笑わせるのは好きです。 ★ご兄弟ではどのように?
三人兄弟で私は長男でしたからわがままいっぱいに育てられて。母親が四人姉妹でしたから蓮池家の久々の男の子ということで寵愛(笑)されましたね。弟の下に妹という位置関係で妹は女としてかわいがられて、薫は真ん中にはいってて相当虐げられた(笑)。そういう意味でちょっとかわいそうだった。本にも書きましたが、だから弟は反骨精神があって頑張れる。簡単にくじけない。 ★兄弟で何か違う味ということはありますか? 弟の方が根性はあるのではないですか。私はどちらかというと弱虫でしたから。野球部に入りたいのだけれど私は坊主頭が嫌で入らなかったというタイプ。弟は坊主だろうがなんだろうが野球をやっていましたからね。全然違いますね。 ★いろいろお忙しいと思いますが、趣味はなんですか? サッカー見るとかね。本当はやりたいが時間がない。あと、私は音楽がないと生きていけないですね。音楽を聞いてサッカーを観て、そんなところですかね。弟も音楽が好きなので、共通の趣味ですね。 4.今後の予定としては ★今後、この膠着した状態を何とか打開するということで何かお考えになっていらっしゃることはありますか? すでに日本は経済支援という大きなアメは持っていますがムチはありません。そこで、経済制裁法案というムチ。それができれば相当向こうに影響を与えると思います。 実際には外為法の改正と北朝鮮船舶の入港を制限する船舶法の制定というのは要請しています。そういう法案ができれば、あるいは作ろうとしているプロセスが見えれば、相当圧力になると思います。そういう面で多少の譲歩は引き出せるのではないかと思っています。とにかく戦争をするわけにはいかないし、我々もそれを望むところではないし、日本ではそれをやってはいけないし。だからやっぱり圧力と言ったら経済制裁しかない。本当だったら中国、ロシア、韓国、アメリカ、日本という5対1という図式が成立すれば一番早いのですけど。国際上そうもいかないところで。 本当は政治の道具にしてもらいたくない。単純に自分たちの肉親を返してくれと言っているわけですから。人道上的にも返してくれて当然のことだけども、そんな倫理が通じる国ではないし。そんな国と話し合いができると思うこともおかしいです。向こうは日本の何十倍もしたたかですから。もっとアメとムチを巧妙に使い分け、したたかな日本にならなければ。 ★座右の銘はありますか? 信賞必罰……でしょうか……。 ★最後にひとつだけ。下町メディアとして私たちが何かやれることはありませんか? インターネットで知らせてくださるということはいいことだと思っています。共感しても黙っていられたんでは伝わらないですし。声を上げてくださること、メールを出すとかファクスを出すとかは誰でもできるわけですから、一人一人の力を集めて大きなものにして国がきちんと方針を出すように、政府に対する声を上げてほしい。いろいろな媒体から声を出して欲しいと思います。 やや下向き加減の目線。静かな話し方ですがあえて気持ちを押さえていらっしゃる感じがしました。もどかしさ。憤り。政府の無方針とも取れる現状。あきらめムードが醸成される恐れ。蓮池さんの中に内在する重さは想像に絶するものだと思います。また蓮池さんのご家族の重大問題ばかりではなく、明日にはこの国の誰かが当事者となる可能性がまだ残っているということが否定できない恐怖も感じました。取材中も携帯電話がなり続けるお忙しい蓮池さん。健康に留意されますようにと背中に祈りました。 ■みなさんのご意見を政府・自治体へお送りください |
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※2003年12月収録 |
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