| 明治末期ごろ、永代橋東詰、現在の交番隣あたりに、当時としてはめずらしい西洋料理店永代亭がありました。西洋料理店とはいえ、高級な店ではなくポンポン蒸汽の船の発着所をかねた2階建ての店。この永代亭に、明治42年から44年ごろまで、隅田川に江戸情緒をもとめて青年文学者や芸術家たちが集まり、パンの会と名づけ、おおいに気炎をあげました。パンとは食物ではなくギリシャ神話の牧羊神(牧畜森林を守る神)のことです。このパンの会では北原白秋作の唄がラッパ節にのせて歌われました。ここに集った会員には、上田敏(詩人・評論家)戸川秋骨(フランス文学者)北原白秋(詩人・歌人)木下杢太郎(医学博士・詩人)吉井勇(歌人)山本鼎(洋画家・農民美術家)石井柏亭(洋画・水彩画家)倉田白羊(洋画家)谷崎潤一郎(小説家)石川啄木(歌人・詩人)高村光太郎(彫刻家・詩人)などがいました。 |
▼このページはプリントアウトを想定して作ってあります。おでかけの際はプリントしてお持ち頂くと便利です。 |