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第4回『亀戸七福神巡り』 2003/12/31
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★パルファンキムラヤさん――★亀戸3−47−14
(定休日火曜日 営業時間7時から19時  電話3638−3361)
店内にはお誕生日オメデトウ!と書かれた大きなデコレーション亀パンも。アンパンマンもドラエモンパンもありました。フランスパンも充実していて私もパン好きで大量に買い込みました。とりわけ明太子フランスパンがいけました。うめぇ!美味! くせになりそうな味。アンドーナッツもフワフワとしていい感じです。連れのカメラマンさんも買いました。パンの袋を片手に次の普門院さんに行きます。亀パン?もちろん買いました。ただし三段亀ではなくて一匹バージョンを。
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パンの袋をジャラジャラいわせてカメラを持ってビデオを持ってメモ帳を持って……絶対落としてはいけないものばかり。キョロキョロして。えーとそのパルファンキムラヤさんのお店を出て右に行くとすぐに『水神入り口』の交差点です。右折します。門前町の形態で表通りはにぎやかですが、少し入るとはやり下町の穏やかな町並みです。猫が塀の上。植木が道にせり出して手入れが行き届いていて。この時期夏みかんの木も多く大玉の黄色がたくさん揺れている木もあります。
普門院さんは信号から徒歩3分くらいの左側にありました。

★普門院(毘沙門天)―――★亀戸3−43−3
足立区に創建されたお寺さんでしたが1616年に現在地に。こちらに越してくる途中に過って梵鐘を川に落としたことから『鐘淵』の名称が残っていると説明にあります。

院内に入ってすぐ右側にイチョウの大木。見事な枝分かれです。正面左側に毘沙門堂があります。亀戸七福神さんの中では一番大きなお堂です。中は見られません。ここには伊藤左千夫のお墓もあります。伊藤左千夫は『野菊の墓』を書いたことで有名です。生家は千葉県成東町にあります。私も訪ねた事がありますが九十九里の田園地帯の中に生家が民族資料館として残っています。
こちらにあるお墓は墓所に入って一本目を右折して二本目の奥にあります。案内板も出ていますのですぐにわかります。墓石に彫られた伊藤の籐の字が昔の字です。文学にあこがれる人が取るのでしょうか、墓標は削り取られたような感じになっています。
先ほどパルファンさんで買ったパンを一つお供えしました。私たちも小腹が空いたのでこの墓前でパンを食べました。カメラマンさんと文学談義。カメラマンさんが最近読んだ本は『世界の中心から愛を叫ぶ』(片山恭一さん)『トーキョー偏差値』(林 真理子さん)です。私SORAはもっぱら歴史物。最近は「家康の母」という安齋篤子さんの本を読みました。本の話をしながらパンをかじりながら、犬連れの墓参のおばさんに会釈してすれ違いながら、墓所の細い道を歩きました。墓所の分だけ都会の空が青く広がっています。
さて次に行きます。
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普門院さんを出て左に直進。しばらくいくと道が二股に分かれています。左にとります。この先細い道で昔この道が農道だったそのままに複雑ですが、とにかく道なりに進みます。右側で数えて6本目。細い道の先に『天祖神社』の鳥居が見えます。

★『天祖神社』(福禄寿)―――★亀戸3−28−5
正面向かって右側に福禄寿さんのお社があります。注連縄とお榊で清められています。お姿は観られません。神社内は狭いですが木立が深く都会の中とは思えない静けさです。
「福禄寿さんのご神体はどのようですか」と神社の方にお尋ねしました。
「お正月にはご開帳しますが、それ以外の日にも何故観られないのですかとよく質問されます。けれども神様というのは御本体が観られたからありがたいではなく、お参りする人の心の中のことであるとおもますので、その辺りをご理解いただいています。福禄寿様のご神体はお社の中に祀られていますが、盗難の恐れもありますので、本物ではありません。まあこのような形です、というものですね」
七福神めぐりをして、実は向き合っているのは自分となのですね。今あるものを大事にしてまた今年良い一年になるようにするということ……。そのために努力を惜しまないということ……。

★『竜眼寺』(布袋尊)―――★亀戸3−34−2
七福神最後のお寺に向かいます。天祖神社を出て右にひたすら行くと5分ほどで横十間川に突き当たります。左に折れると竜眼寺です。左側に布袋尊さんのお堂。ガラス格子戸越しに拝観ですが、カメラのための覗く場所も作られています。ひな壇にお供え物。一番上にゆったりとしたおなかを見せてあぐらをかかれている布袋尊さんがいらっしゃいます。
竜眼寺さんは萩寺とも言われて、境内はとてもきれいなお庭です。厄除け眼病平癒の観音様があることでも有名です。花の季節に訪れても見ごたえ充分のようですね。
さて、これで亀戸七福神めぐりは終了ですが、竜眼寺さんをでて川沿いを左手のほうに行くと信号二つ目で天神橋の交差点に出ます。それを左折すると、本日何かと基盤にした亀戸4丁目の交差点までは4つです。その途中にあんみつ・葛餅で有名な船橋屋さんがあります。それから学問の神様、藤で有名な亀戸天神様もあります。
今日は最後にすごく素敵なお店を一軒御紹介して、散歩の絵っせんすを終了したいと思います。

★ギャラリー凛(りん)暮らしの器とカフェ―――★亀戸5−19−6
(定休日月曜日 11:00〜19:00 電話 03−3681−1631)
亀戸4丁目の交差点を亀戸駅のほうに向かっていくと一つ目の信号。それを左折。水神通りに入ります。5分ほど歩いていくと右側に「凛」ギャラリーがあります。
江戸切子がいっぱいです。天井近くまでガラス戸の店内は開放感いっぱいです。内装は店主さんである女性陣が手作りでされたもので、個性的にして素敵にして清潔感あふれて温かです。小さな中庭があります。手づくりのテーブルとイス。そして洒落た器に注がれるコーヒー。
散歩の最後にほっとできるお勧めの場所です。
店内は江戸切子を中心にした器がいっぱいです。作品の多くは当下町探偵団、下町の顔、第4回『江戸切子の若き革命児』の大友健司さんの作品です。ウサギの絵柄のぐい呑みやワイングラス。鮮やかなカッティングの上にお月様。そこからそっと覗くとグラスの向こう側のウサギが浮かび上がります。陶器もあります。飯椀もお箸も花瓶も。いずれも上品です。
このお店は夜はカウンターバーになります。お料理も美味と評判です。営業日は電話でお確かめくださいませ。
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新しい年が明けて、また日々が始まりましたね。どのような一年になるでしょうか。楽しみですね。今年の散歩の絵っせんすは江東区を離れて中央区に行きます。次回は2月。それまで皆さんもお元気でお過ごしくださ〜い。再見!
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