牡丹1丁目から古石場3丁目までを流れる古石場川を整備した延長約900mの公園。「古石場橋」 「ちどり橋」 「雀橋」 「関口橋」 「小津橋」 「琴平橋」の六つの橋をくぐることができる。
個人がかけられた「関口橋」、小津安二郎監督の出生地であるからその名前をつけた「小津橋」など様々。橋の下をくぐったあと、一般道に出られる道もあるので、いくつもの景色を楽しめる。41種・580株の牡丹、秋には萩の群生が見られる。
ローケーションの良さから撮影現場になることも多い。最近では9月16日に放映された松本清澄作品「霧の旗」。罠にはまっていく弁護士が、桐子に土下座して詫びるシーンに、「関口橋」の真下が使われた。
★本日のメニュー(所要時間5時間)
『大江戸線・東西線、門前仲町駅』→『深川閻魔堂』→『千疋屋工場』→『三角公園』→『黒船橋』→『於三稲荷』→『古石場親水公園』→休憩:『ラ・サンテ』→『八幡橋』→『深川富岡八幡』→『木場公園』→『東西線木場駅・半蔵門線清澄白河駅・新宿線菊川駅』
★出発!
地下鉄東西線・大江戸線が乗り入れている門前仲町駅が出発点です。
門前仲町の交差点に立って見渡していただくと、首都高速道路が見えませんか?見つかりましたか?右手に赤札堂というスーパーマーケット、左手にモスバーガーが見えたら立ち位置正解です。そのまま直進して高速道路をくぐります。方角的には北に向かっていることになります。
一つ目の信号を渡ると右手側に「陽岳寺」があります。映画監督小津安二郎本家の菩提寺です。 そのお隣に「法乗院 深川えんま堂」。入って左手にえんま様のお堂があります。
カアッ!と目を見開かれたえんま様が正面におられます。コンピューター制御されていてビーム光線が行きかい、波打ち、天上の花々が妖しく映し出されます。稲妻、太鼓の音、天上界を現す琴の音色、蓮の花、極彩色に彩られた堂の中の全てのものが動き出します。ただし、ただし目の前にある賽銭箱にお金を入れてからの話です。地獄の沙汰も金次第ですからね。
コンピューター制御も今流で面白いです。お賽銭の投げ入れ口は家内安全、ボケ封じ、夫婦円満など19箇所開いています。お金を入れると「今のあなたがあるのは……があることに感謝して……」、とえんま様の大声の訓えが天井から降ってきます。その訓えは40パターンあるそうです。どのようなご宣託がいただけるのでしょうか。お試しください。(法乗院 東京都江東区深川2-16-3 03-3641-1652)
法乗院を出ると真向かいに金網屋さんと安部ビル、その間に細い道が目に入ります。その小さな路地に入ってみましょう。右側に千疋屋さんのフルーツケーキ工場があります。(03-3643-2352)。甘い匂いがしていませんか?日曜日はお休みですが、日曜日以外に「散歩の絵せんす」片手にお散歩中の方、時計を見てください。もし午前11頃でしたら大丈夫。フルーツケーキの切り落とし、と言ったらみみっちいかもしれませんが、下町に来たら、「裁ち落としがなんでぃ、タッパーに入れて四角くつなげばご進物用とおんなじだぁい!」くらいの粋さを持って、フルーツケーキの切り落としを買ってみましょう。1パック150円で一人3パック限定で売られています。木苺・バナナ・キュウイなどのフルーツが入っています。それに上質な甘味の生クリームとカステラ。手渡されたものをつい覗き込んでみたくなります。
これを手に入れたら元気に出発!あとで、どこかの石垣にもたれて、青空見ながらお茶しましょう。
法乗院と千疋屋さんはとりあえずは今日のおまけ。いきなり、おまけからで恐縮です。出発点に戻りますが、途中の信号の脇に三方を道路に囲まれた三角公園がありますね。現在は水道工事の一環で閉鎖されていますが、ここは江戸時代には三角屋敷と呼ばれていて、四代目鶴屋南北の「東海道四谷怪談」は、ここを権兵衛屋敷に設定しています。鶴屋南北はこれから行く牡丹町の辺りに居住していました。道路の真ん中のような、変な道にある三角公園。江戸時代も、こんな変な風に区切られていたのですね。
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