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下町の顔
FACE


2.狸は一番人気
★ちょっと話を替えて、本所七不思議の『置いてけ堀』は錦糸町駅付近とか?
場所は定かではないですが。あったことはあったそうです。都電の駅は『錦糸掘』という停留所でしたね。この辺りにあった沼で魚を採ると、置いてけぇ〜って声がして、釣った人はびっくりして魚を置いてけぼりにして逃げる。その声の主は、河童だったり妖怪だったり狸だったり、諸説ですね。昔は葦の原で辺鄙なところだったそうですから。置き去りにされるという『おいてけぼり』の語源にもなってますね。
山田家の人形焼

★山田家さんのお店の包装紙も本所七不思議の絵柄ですね?
直木賞作家・宮部みゆきさんはうちのこの包装紙をご覧になって「本所深川ふしぎ草紙」を書かれました。その話をHPに使っていいですかと伺いましたら「私など効果ないですよ。」と言われたが、使っていいといわれたので使わしてもらっています。

★ではお店の話を。山田さんの人形焼が他と違うところはどこですか?
他の人形焼と圧倒的に違うのは、卵ですね。うちは実は鶏卵卸問屋なんです。他に食品の卸もやっていて二次問屋の権利持ってますから、材料を仕入れなくていい。卵も自前のいい卵(笑)。人形焼屋広しと言えども卵屋はうちだけです。人形焼の形は本所七不思議からとって、中でも狸は愛嬌があって一番人気ですね。この版権を譲ってほしいと言われてますけど断ってます(笑)。館林のほうでも真似していいかと・・・駄目っ!と。うちの知的財産だからって。

★追随を許しませんね?
そうですね。アンコもいいもの使ってますよ。ちょっと割ってみてくださいアンコ白っぽいでしょ。小豆をゆでて割りますと、まわりは黒いけど中は白いでしょ。本当のアンコは白っぽいんですよ。人形焼でこのあんこを入れているのはうちだけです。

★下町的な話を少しお聞きしたいですね。ここらへんにどのような愛着を持っていらしゃるのですか?
人と人の距離が短いところがいいですね。今、縦横の社会が偏りがちとか、地域の密着が薄れてるって風潮ですけど、この商店街は家族ほどではないけど綿密な人間関係を保っていますよ。表にサンダル履きで出られる。温かさが近い。下町というのは街中で肌が合わなかった文化人たちが寄り集まっているところではないかな、という気がします。山の手に対して下町というと『下』がつくから勘違いする。でもそれは、本当はとんでもない話で、下とはベースの意味(下地って言うでしょ)で、ほとんどの文化というのは実は下町から出ているんですよ。

★どんな子供時代でしたか?
根性ないからガキ大将ほどいかないけど悪い子どもかな。知恵のある悪いことをしましたね。原っぱの草を結わえて、駆けてきた子どもがぶっ倒れるとか、穴を掘るとか、いいことをやらなかったなぁ。洗い張りの紐を切っちゃうとかね。子供の僕には天敵がいて、下駄屋のおばさんとか……、出会うと逃げ回っていた。なんか叱られてましたね。だからとりあえず逃げる。好奇心は非常に強い。新しいもの好きですね。新しいとこらができたらすぐに行くしね。最近もね、ヨドバシカメラ出来たというとね。すぐ出かけた。いやぁまずいものが出来ましたね。あそこでいくら散財したか(笑)。インターネットの取り込も早かったですね。商店街を変えるには『若者、ばか者、よそ者』って3者が必要なんです。
ばか者と言っても本当のばか者ではだめですけどね。(お前さんそれを仕事にすれば?)というくらい何かに集中している人。自分はこのあたりに位置づけられるかな、なんて思ってますけど。
錦糸町にもIT革命を

★インターネットの情報が錦糸町の駅を降りたら検索できるようになるといいですね?
タウン情報は大事ですからね。錦糸町に来て公衆便所も迷わずに行けるくらいの情報を網羅できたらいいです。モニター置こうじゃないかと話もあったんですが、管理の問題などで立ち消えてます。でも、あったらいい。美術館に行きますと絵の所に行けば説明が聞けるでしょ。PDAを持っていけば情報が入る。電話で写真が送れる時代だからね。

★地域情報とナビゲーションの接続ですね。与えられるところのエリアに情報を集めさえすればシステムは完成ですよね。アーケードがあるから可能ですね?
それはできますね。これから不可能ということはないですね。僕らのコンセプトはここで物を買っていただくのはありがたいのですが、まず錦糸町に行ってみようか、というのがありがたい。ネットはきっかけ作りですね。終点ではない。空き店舗をお茶飲み所にしてネットを配置して、お茶飲みながら情報を見てまた出て行くとか、また帰ってくるとかね。

3.座右の銘
★では最後に座右の銘を教えてください?
前向きにものを考える。悲観的にならない。それを表す一つの言葉は見つからないけど『前向き』ですね。マフィーの思想で、考えていることは必ず現実化するというのがあるでしょう。それを信じる。だめだと思ったら全てが終わり。本の受け売りですが、顕在意識から潜在意識にまで考えを流しこむと、自然とそちらに向かわせるんですね。その力を信じたいですね。

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山田さんは団塊の世代、多人数でもまれながら育ったことが行動に染み付いている。思った事は行動に移す。突出してみて得るところは得る。それらを集約して、商店街の利益に何が結びつくかといつも考える……そのエネルギッシュさが素晴らしい。今後も益々団塊の力を発揮してほしいです。

※2002年11月収録
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